★ブルーの彼方★





 了の目はつり上がり、きつく唇を結んでいる。


そんな表情は初めて見た。



まるで、わら人形にくいでも打ちつけてるかのよう。





 信じられない、あんなに優しくしてくれてた了が……。





 私は怖くなって、ただ呆然としてた。



「ちょっと! 辞めなさいよ!!」



 江利は、了に向かって怒鳴った。



「うるせぇ!!!!!」


 そう一言放ち、打ち続けてる。



「あんた! 何やってんのよ!!」



 江利はそれでも、了に向かっていく。
< 232 / 243 >

この作品をシェア

pagetop