★ブルーの彼方★
了の目はつり上がり、きつく唇を結んでいる。
そんな表情は初めて見た。
まるで、わら人形にくいでも打ちつけてるかのよう。
信じられない、あんなに優しくしてくれてた了が……。
私は怖くなって、ただ呆然としてた。
「ちょっと! 辞めなさいよ!!」
江利は、了に向かって怒鳴った。
「うるせぇ!!!!!」
そう一言放ち、打ち続けてる。
「あんた! 何やってんのよ!!」
江利はそれでも、了に向かっていく。