★ブルーの彼方★





 江利は了を、羽交い締めにした。



「離せよっ! 離せって!」



 江利にとり抑えられ、それでも了は、抵抗し続ける。



「いい加減にしてっ!!」



 私は力一杯声を出し、了の目の前に立った。





 その瞬間、了はじたばたとしていた手を、ようやく止めた。



 江利の腕を振りほどき、了は潤んだ瞳で私をじっと見つめた。
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