★ブルーの彼方★





 母は今朝、帰りが遅くなる…といって家を出て行った。




仕事の付き合いがあるらしい。




それも、いつものこと。



別に木村君との話を、したいわけじゃない。




ただ、こんな日はそばでいつもみたいに仕事の成功した話や愚痴、近所の噂話、恋人の話。


何でもいい…いつもはただウザイと感じていたけど、そんな話でもいいから聞きたいと思った。




自分の心に余裕はない。



だけど、別の話を聞いていた方が気が紛れる。
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