神風
いつのまにかあたしたちは3年生になった。
あたしにも元樹にも大会が近づいていた。
周りが受験モードになってる中ここは全然そんなことがなかった。
部活が終わってから面会時間の許す限りノンに会いに行った。
無事、予選を通過し、誰よりも応援してくれた彼女にお礼を言おうといつものように病室を訪れた。
「のんのバカっ!もう知らないっ!!」
病院にも元樹にも似合わない大声と彼の走っていく音だけが静かな廊下に響いた。