神風
「残念だなぁ。今年もいねーよ。」
監督の挨拶。
というか呼び出された第一声。
いないのは女子。
それくらいは覚悟して来ましたよ。
「その上、部屋がないんだ。」
まじっすか…
女子はともかく部屋がなきゃ着がえれない。
「原則同じ学校のやつはそいつら同士同じ部屋なんだよな。でもお前んとこは例外。」
「まあ、いいですよ。」
ないもんはない。
しょうがないんだから。
「そうか。助かるなぁ。じゃあ、急いで着がえてこい。」
急いでってあんだけ呼びとめといて。
とか思いながらも彰の部屋まで走った。