神風
あたしは彰をさがしに行く。
終わったらすぐに戻ってくると言った彼だったのに。
くるくる会場を回る。
あ、見つけた。
皆がいる場所とは真反対。
そうとう落ち込んでいるようだ。
分かっていた結果でも目の前に突きつけられるのはやっぱりキツイみたいで彼は落ち込んでいた。
ちょっとつつけば泣き出しそうなぐらい。
あたしはどうすればいい?
なんて話しかければいい?
言葉が見つからない。
「由那はすごいよ。まだ少ししかやってないのに通過しちゃうんだもん。」
先に口を開いたのは彼。