ただ、君に名前を呼んで欲しかった。



アタシは振り返った。

その瞬間―…


唇に柔らかいものが
降ってきたのだ。


「仲良くなった証ね」


ニコッと笑って
翼さんは先に戻っていった。




「え?わたし...キス?しちゃった?????」


一瞬思考が止まった。
だっていきなり
唇に柔らかいものが降ってきて、
それをキスと理解するには、
時間だってかかるでしょ!


「あっ居た」



どうしよう...
那奈に普通の顔できるかな?


「なんか、顔赤いよ?!」

うわっ、心配させちゃった。

どうしよう...


「だ、大丈夫だと...思う」




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