大切なもの…〜cherry tree〜
 



『仕事行かなご飯食べれんやん』


この言葉を言うと、
妹は毎回なにも言わなくなる。


この頃の真奈は、まわりが見えず
自分の事しか見えていなかった。


『行ってきます』


夜8時30分になると家を出て、
9時前に店に着き、
夜中2時に仕事が終わる。


仕事が終わると、いつものように河川敷へ向かう。


毎日これの繰り返し。


真奈は、
シンナーでストレス発散をしていた。


一ヶ月程続けた時、妹の異変に気付いた。


朝に帰っても、
部屋から出て来なくなり
夕方になっても、
起こしにも来なくなった。


妹の顔を全く見なくなり、
部屋をのぞいても布団にくるまり寝ている。
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