大切なもの…〜cherry tree〜
優子は、真奈を睨みつけ
剛君は俯いたまま突っ立っている。
『なんでこの場所わかったん?』
「剛から電話があった」
ケントは真奈の手を強く握って言った。
真奈はケントの手から離れ、
剛君がいる場所へ向う。
剛君は逃げるように、一歩下がる。
それでも真奈は、
剛君に近づいて言った。
『ありがとう』
俯いていた剛君の顔は、
真奈の言葉で一気に
正面を向き真奈と目があった。