ライフ オア デスティニー
「えーえ、俺の人生ひっくり返してくれたのはどこのどなた様? いっとくけど俺、昔はどこ行っても、えいゆー扱いだったんだぜ」
「昔は、でしょ」
「そ。それが三つも年下の、ぽっと出のオンナノコに次々とタイトル奪われちゃってサー」
「なあに? この期に及んで恨みごと? あなたの愚痴なら、聞いてる暇無いから。それに、たった三つしか違わない!」
すっぱり切って捨てて、視線を手元に戻す。
「ねえ、もうじき皆既日蝕始まるから、一応、聞いとくけど……」
いつもに比べて少ししつこいエラルド。
「黙って。いまそれどころじゃないから」
ぴしゃりと言い置くエヴァンジェリン。
「手近なところで俺にしとかない? 勇気友情献身努力、パーフェクトなオレサマ適任じゃねえ?」
「なにが」
「生涯(えいえん)の相棒(せんゆう)」