傷跡



『大丈夫?』




色んなことを考えながら歩いていたあたしの前に、突然そう言いながら目の前に立ったのは…


光輝と同じようにスーツに身を包んだホストらしき男だった。



『……』




見ず知らずの人に…
話すことなんてなにもない。





『何で泣きそうな顔してんだよ?』




なのに…


その男はあたし前に突っ立ったまま…

ずっと行く手を阻んでいた。





早く家に帰りたいのに…

なんなのよ…




あたしは我慢していた涙が止まらなくなり、光輝のことやルイのこと。


うんざりするくらいしんどかったここ最近の自分の現状に…


なんだか訳もなく泣けてきた。






なのに街中にいるホストまで…

あたしのこと馬鹿にして…。






『邪魔なんだよ!』





< 233 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop