傷跡
『大丈夫?』
色んなことを考えながら歩いていたあたしの前に、突然そう言いながら目の前に立ったのは…
光輝と同じようにスーツに身を包んだホストらしき男だった。
『……』
見ず知らずの人に…
話すことなんてなにもない。
『何で泣きそうな顔してんだよ?』
なのに…
その男はあたし前に突っ立ったまま…
ずっと行く手を阻んでいた。
早く家に帰りたいのに…
なんなのよ…
あたしは我慢していた涙が止まらなくなり、光輝のことやルイのこと。
うんざりするくらいしんどかったここ最近の自分の現状に…
なんだか訳もなく泣けてきた。
なのに街中にいるホストまで…
あたしのこと馬鹿にして…。
『邪魔なんだよ!』