帰って来た HERO【完】
えりこりんの言うとおり、ヤってみて本性を現したってところなのだろう。
『メールも電話も通じなくなって・・・、心配して彼のうちに行ったら、また服を脱がされそうになって・・・』
泣いて拒否したら、壁殴ったんだって。
まゆたんが殴られないで良かったと俺は心から思った。
「えりこりん・・・そのだいぶ前から気にしてくれてて・・・そんなことになる前に別れなさいとは言われていたんだけど・・・ダメだよね、私、もうすっごく彼の事好きで、別れるなんて考えられなくて・・・」
それもわかる。
まゆたんは話しながら泣いている。
今でもそうやって泣いちゃうくらいだから、好きな気持ちが嘘だったなんて思わない。
まゆたんは泣いている自分に今初めて気がついたようだった。
無理やり笑顔を作って話を続けた。
「でね!そんなことがあったから、えりこりん責任感じてるの♪自分が変な奴紹介しちゃったから、次は私が守ってあげる!って言ってくれてて・・・」