侍は生きている

「お前…それで楽しいか?」

「なにが」


「誰もがお前の言うこと聞いて、誰もお前に逆らわない」

「楽しいよ。最高じゃないか。世界が俺の物なんだぜ?」




「俺はいやだね。そんな世界。こんな世界も…
人はなぁ…人それぞれだから楽しいんだよ!」

「一緒につるんでるのわなぁ、一緒だなって、共有することも
お前はそうなのかと発見することができるからだ!
それが人生!それが生きる楽しさ…歓びだぁ!!」


「……」


お前の言うとおりなんかにさせるかよ…。

「おぉぉぉぉらぁぁぁぁ」


「うっ……そんな俺が…殺されるなんて…」


「バァカ、峰打ちだっつーの」



新見はそこで気絶した。



目覚めたときにはもうすっかり正気に戻っていた…



「ゴメン…俺は…生きたかったんだ…でも…時間がない…」



新見の身体はあと、2年持つかどうかってとこらしい。


「俺が探し出す。お前は俺の家で家族を守ってくれ」


「あぁ…高杉…」

「新見…」


「「いや…」」


「晋悟」

「魂」


「「やるぞ!!」」



そう約束を交わして…

俺と…侍の戦いが始まった。
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