CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
『あれは、いつの写真ですか!?』
「去年のクリスマスイヴに知り合いのバンド3組でやったライブの時に俺の彼女が撮ってくれたのを、アボジ(親父)が勝手に俺の彼女に連絡して送って貰ったらしい。
ところでユー君、ボイトレって遣ったこと有るかい!?」
『いえ、初めてです。どんな事をするんですか!?』
「まずは腹式呼吸で声を出すところから始めて、それが出来るようになったら、腹式呼吸で音階を正確に出すようにするんだ。
次にロンクトーンって言って、数十秒間同じ音程をキープする練習をして、声が前に出るように成れば、ようやく歌を歌っての練習に入れるんだよ。」
『大変そうですねぇ。
でも、頑張ります。』
「そうだ。その意気だよ。
それから、日本語を覚えて貰うから、頑張って勉強してな!」
『ハイ。』
「さぁ、ここだよ。
この部屋で毎日学校が終わったらボイトレする部屋だから。」
『ハイ。
ヒョン(アニキ)、いつまで韓国に滞在しているんですか!?』
「だいたい1ヶ月居る予定だよ。」
『そうですか!
それでは、ソウルに居る間、少しでも日本語を教えて欲しいんですけど‥‥‥
良いですか!?』
「ユー君もかぁ。」
『他にも誰か居るんですか!?』
「あぁ、俺の従兄弟が今年の春に大学を卒業して、ここの新星MUSICに就職するんだ。
その従兄弟の智盛ヒョンニム(ジソンアニキ)も日本語を教えて欲しいって言ってるんだよ。
じゃあ、ユー君、ジソンアニキと一緒に日本語を勉強しようか。」
『ハイ。宜しくお願いします。』
それから毎日学校が終わったら、ボイトレしたり、日本語を勉強したりと忙しく過ごした。
そして、高校を卒業と共に僕は高社長と一緒に日本にやって来た。
空港には、李哲志(イ・チョルジ)新星MUSIC日本支社長と総轄タレントマネージャーの白川佑一が迎えに来ていた。
車に乗り込み、僕は高社長の自宅で降ろされた。
チャンスヒョン(チャンスアニキ)が玄関前で出迎えてくれた。
「ユー君、
久しぶり!
ようこそ我が家へ。」
『オレガンマ ニムニダ チャンスヒョン。
(お久しぶりです、チャンスアニキ。)』
「今日から、暫くの間って言うかデビューするまで、この家で過ごして日本に早く慣れて貰うから。」