CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=
 


「…ちょうど今、韓日物産の仕入れを遣ってる、テジュンのお袋さんが日本にいるんで、アボジ(親父)にも会って貰いたいんだ。

一応新星グループとして動きますので。


テジュンのお袋さんは生粋の韓国人で、アボジ(親父)の事も知ってましたよ。


韓国で、XYZのヒョンジュって言ったら皆知ってるのかなぁ!?


とりあえず、1月4日の月曜日から、韓日物産は営業を始めるそうなんで、アポ取っておきますので、一緒に行ってくれませんか!?」


『良いよ。

なんか、利益に繋がりそうだから、付き合ってやるよ。』


「ありがとうございます。

それでは、テジュンの方に連絡入れてきます。」


『任せたよ。

それから、KYUの活動は、1月11日の成人の日からだから。』

「了解しました。」


『さぁて、白川ちゃん、飲もうぜ。

何が良い!?』


「じゃあ、ソジュ(焼酎)で!」


『ヨンミちゃん(お袋の事)、チャミスルとグラス2つ持って来てね!』


「は~い。」


『ところで、白川ちゃん、チャンスの奴、一体何をすると思うかい!?』


「多分、韓流グッズを養成所やスクールの子達に販売させるんじゃないのですか!?」


『それだけの事で、高い家賃を払ってまで、テナントを借りると思うかい!?』


「ですよね‥‥‥‥一体何をやるんでしょう???」


『まぁ、楽しみにしておこうぜ。』



~♪~♪~♪~♪~


終に動き出します。

まずは高校時代の同級生ヒロこと水谷宏樹に電話した。


「もしもし、あけましておめでとさん。

今良いか?」


『良いぜ。』


「ヒロん家の親父さんて、工務店の社長さんだったよな。」


『そうだよ。

設計、施行、建築用資材の販売から内装工事も遣ってるぜ。』


「実はさ、テナントの内装を安く遣って貰いたいんだが、良いかなぁ。」


『広さは?』


「50坪以上の物件なんだけど、今は居抜き状態で、そこにステージや厨房、電気の配線からガス・水道の配管、それに看板まで遣って欲しいんだけど…」


『結構かかるぜ。

親父に聞いてみないと分からないが、だいたい300万円くらいは必要かな!』


「じゃあ、2店舗で600万円かぁ。

どうにか400万円で納まらないかな。」


『1日返事待ってくれ。俺が親父に交渉してみるよ。』


 
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