CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
『鍛え直すとは、厳しい意見だな!』
「彼等5人は、元々ストリートダンサーやってた経歴が有るんですが、実力よりも性格に問題有りなんです。」
『性格?』
「ハイ。
はっきり言って、彼等は世の中を舐めてます。
思い通りに行かなければ、感情剥き出しで暴れるそうです。」
『この店で暴れたのかい!?』
「そんな事になったら、即刻クビにしますよ!
養成所の同期が、口を揃えて言ってるから、様子を見ながら特に彼等には厳しく指導しています。
日々の練習が、キツくて気に入らないと、暴れるようでしたら、その時には新星MUSICから出ていってもらいます。」
『チャンスは、あの5人には、かなり厳しいなぁ。』
「なんだか嫌な予感がするもんで。
いつか、とんでもない事を仕出かしそうで、不安になるんです。」
『そっかぁ。
お前の勘を信じるから、彼等全員に対して、解雇をする権限を与えるよ!
契約書に関しては、気にせず、思いっきりやってみなさい。』
「ありがとうございます。
出来る限りの努力で、一流のタレントに育ててみます。」
『あぁ、がんばってくれ!』
そして、始まったショータイム。
歌やダンスの後には、トークライブを行なって、反応を確かめる。
なかなかの出来栄えに、新星MUSICの首脳陣達も肝心していた。
だが、カクテルのオーダーで、ミスが目立っていた。
もう少しがんばって貰うとして、料理に関しては、柳副料理長の教えが良かった上に、西田と春日は料理人に向いているみたいで、飲み込みも早く、センスも良かったので、問題は無かった。
元々、皆韓国料理に慣れ親しんでいるのだから、味に関してもスムーズに覚えて、柳副料理長の味を再現している。
レセプションも終了して、招待した40人以上の人達が、アンケート用紙に率直な意見を書いてBOXの中に入れていってくれた。
夕方からは、石田マネージャーと、小峰マネージャーが全員を集めてミーティングとなった。
俺達も参加して、話を聞きたかったが、音楽番組の収録が有るため、ひまわりTVに向かった。
途中、ヒロから連絡が有り、原宿スタジオの方は、3月15日には工事が完了すると言ってきた。
今居るスタッフを2つに分けて、営業する。