CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=

3.J-POP

 



「ジョージはチャレンジャーだな!

J-POPかぁ。

初挑戦した感想は?」


『メチャクチャ難しいじょ!

ロックとかメタルとかパンクなら、ある程度イメージが沸くんだけど、J-POPとなると、なかなかイメージがわかなかったよ~ん!』


「歌詞の内容は?」


『おいらとナナちゃんみたいなラブラブな感じの、アップテンポのラブソングだじょ!』


「バカップルに捧げるバカップルソングってか!?」


『ケント、それは言い過ぎだよ。

ラブカップルって言うんだよ。』


「テジュン、何か笑いを堪えながらじゃあ、説得力無いじゃん!」


『って言うチャンスも、笑っちゃってるじょ~!』


「まぁ、とりあえず聴いてみるか!」


『OK!

じゃあ、弾いてみるよ~ん!

タイトルは、

《Sweet Heart》

だよ~ん!』


~♪~♪~♪~♪!


「メロディーは凄い良いんじゃない。

しつこすぎず、軽すぎず、お洒落な感じに仕上がってる。」


『問題は歌詞の方かも。

KYU、どうだい?

歌うのが恥ずかしいって事は?』


「そんな事有りません。

とっても暖かい気持ちになる歌詞です。

すみませんが、もう一度弾いてくれませんか!」


『良いよ~ん!』


「ケント、イントロから軽快な8ビートを、スネアじゃなくて、フロアタムとライドシンバルで刻んで、おかずをタムタムで入れて、Aメロからスネアとハイハットで演奏してみてくれるか!?」


『さすがチャンス!

俺が考えていたのと同じだよ!

任せてくれ!

バッチリきめるぜ!』


「テジュンは、オーバードライブを解除して、ノーマルでよろしくな!」


『OK!任せてくれ。』


「じゃあジョージ、行くよ!」


『オーライ!』


「1.2.1234~♪」


『太陽が眩しい
夏のある日
突然現れた
小麦色のANGEL…!』


「なぁジョージ、これってナナちゃんに捧げる歌じゃないのかなぁ!?」


『ばれたかぁ。』


はっきり言って、内情を知っている俺達にとって、この上なく恥ずかしい曲だ。


知らない人は、とっても暖かいハッピーラブソングなんだろうけど。


ジョージ、勇気に免じて、この曲を採用するぜ。


KYUは、とっても気に入ったようで、今でも口ずさんでいるよ!



 
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