CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=
 



「それじゃあ、ひたすら謝って許してもらい、どっかで埋め合わせしないとな!」


『だよなぁ!

今日は夜の8時からラジオの生放送で、その後、明日の土曜日は、まるまる休みだから、ミリとデートしてなんか買ってあげるか!』


「そうした方がよさそうだな!

俺も、明日はソナとのんびり過ごそうかな。」


『おいらも、ナナちゃんとデートしたいけど、明日はナナちゃんは、大事な用事が有るから会えないって言ってたから暇なのら~!

ケント、一緒に遊びに行こうよ~!』


「ジョージ、ゴメン!

おれはヒカルちゃんとデートするから。」


『皆冷たいのら~!

仕方がないから、家業のお手伝いでもするか!』


「じゃあ、そろそろ練習するか!

ところで、KYUは最近作詞とか作曲はしてないの!?」


『……しているのですが、なかなか良い曲が出来ないんです。

ちょっと聴いてくれませんか!?』


「じゃあ、アカペラで!」


『♪ラ~ララ~ラ~ラ♪』


「良いじゃん!

ソウルミュージックっぽいけど、そっち系!?」


『はい、最近フランスのOrganizって言うソウルミュージシャンにはまっていて、自分でも、こんな感じの曲が書けたら良いなぁなんて思って、作り始めたんですが、なかなか完成しなくって。』


「歌詞は有るの!?」


『一応……、ハングル語ですが…。』


「今までソウルミュージックは!?」


『やったこと無いから、初挑戦です。』


KYUの奏でたメロディーは、黒人のソウルミュージシャンには、ちょっと適わないけど、かなりいい線いっていた。


「その曲、絶対に完成させような!

とりあえず、今日は昨日の続きやろうぜ。

それから、俺もまた曲作って来たから、それもな!」


『どんな感じの曲なんだ?』


「1曲はヒップホップで、

《In My Brain》

もう1曲はブルースで、

《Don't you worry about my heart》

って言うんだ。

ちょっと……、いやかなり難しく作って仕舞ったから、演奏も歌い手も大変だと思うよ。

でも、すっごく良い感じなんだ。

ブルースなんて初めてだと思うけど、やってみて欲しいんだ。

俺達のスキルアップにもつながるし、絶対に気に入って貰えると思うんだ。」


『皆の楽譜も有るのかなぁ!?』
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