モテ男と地味子の初恋物語

昼休みに、購買でパンでも買おうと思っていたら、教室に３年の柏尾郁美が来た。

郁美は先週か先々週、俺に告白して来た女の子。

俺より一級上だけど、それを感じないほど幼い感じがして、大人しそうで、面倒な事は言わなそうだから、ちょうど彼女がいなかった俺は、郁美と付き合う事にした。

それなのに…

俺を屋上に呼び出した郁美は、いつになく恐い顔で俺を睨んでいた。

何を言われるのかさっぱり分からなかったが、その時点で俺は郁美が嫌いになっていた。

女はいつもニコニコと、愛想よくすべきだ。怒ったり、泣いたりする女は嫌いだ。