三つの月の姫君
 青年は一気に少女に対する興味が薄れていくのを感じた。


 彼は悪い女が好きなのである。
 

 簡単に言えば誰にでもいい顔をする、馬鹿でカワイイ、男を振り回す女である。


 青年は大体、受動的な質なのであった。


 だから、だれかに振り回されたい、遊ばれたい、本気なんて……求めない。


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