教育実習日誌〜先生と生徒の間〜
ようやく指導案が出来上がった時にはもう、5時を少し過ぎていた。
今ならちょうど部活も終わってるはず。
携帯を手に取る。
『もしもし』
「先生、今、大丈夫?」
『今、部活終わったところ。男子更衣室に俺しかいない。どうした?』
「えっと、今夜、仲直り記念ディナーに来て欲しいなって思ったの」
色々考えたけど、明日からまた、先生のクラスでお世話になる私。
早いうちに仲直りしたかったし、きっとまた吉川君から連絡も来るはず。
気になってしょうがないんだもの。
『仲直り記念ってことは、許してくれるのか?』
「ホントはとっても悲しかったんだからね。
でも、先生の気持ちになって考えたの。
そしたらね、私も同じ事をしたかも知れないって気づいたんだ。
だから……許してあげる。
先生は生徒を何とかしたくて一生懸命だったし、裕香の事も頑張ってくれたもん。
そういう訳で、全ての用事が終わったら、我が家へお越し下さいませ」
『了解。それじゃあ、遠慮なく』
……これで、いいんだよね?
我ながら『大人』になったと思うんだけど。