教育実習日誌〜先生と生徒の間〜
あの~、私、もしかしたら、指導案検討のついでにナンパされてます?
・・・・・・なんて言える訳もないのですよ。
この先生、とっても人なつっこいタイプだから、単に私の気持ちをほぐしてくれてるのかな?
うん、多分そうだよね~。
「うふふ。深瀬先生ったら、お上手ですね~」
とりあえず、笑顔で返してみたりして。
「いや、上手とかじゃなく、本気で可愛いと思ってるんだけどな~」
ななななんですって!
こ、これは、私、一体何てお返事すればよろしいのでしょうか?
ああ、先生、助けて下さい。もちろん目の前にいるこの先生じゃないです。
テンパってあわあわしている私を見て、深瀬先生はにっこりほほえんだ。
「歳も近いし、一応安定した収入もあるから、結構いい条件だと思うんだよな~、俺」
「じょ、条件って、何のですか?」
「決まってるでしょ、彼氏になる条件!」
「はいぃぃ~~?」
声がひっくり返った。
「ま、今すぐじゃなくていいから、考えといてよ」
そう言い残して、深瀬先生は準備室からいなくなった。
後に残された私は、しばし放心状態で動けず。
先生以外の人から告白されたのなんて、初めてなんですけど・・・・・・。