教育実習日誌〜先生と生徒の間〜
実習が終わり、家に帰って……。
携帯を手に取る。
意を決して掛けた相手は。
「お姉ちゃん、今、大丈夫?」
『大丈夫。ちょうど寝かしつけが終わって、旦那の帰りを待ってたところ』
「あのね、お姉ちゃん。相談があるの」
『なあに? お姉ちゃんで良かったら何でも聞くよ。実習の事?』
「ううん。ちょっと違うの……。
あのさ、妊娠したら、つわりっていつごろから始まるの?」
京都にいた私は、お姉ちゃんのつわりの開始時期を知らなかった。
『まさか……まさか菫、そういうこと!?
ちょっと先生!! 約束が違うじゃないのよ!!
菫が大学卒業するまで、待ってるんじゃなかったの!?』
「ちちち違うってば!!
お姉ちゃん、落ち着いて!
私じゃないの、あのね……」
今日の出来事を、お姉ちゃんに伝えた。