悪魔の涙は天使の叫び
だって…。


翔の顔が
あたしみたいに真っ赤だったから…。



翔…

おもわず、そう呟いていた。


翔の顔があたしの耳に近づいてきて、手が耳に触れる。


驚いて目をとっさにギュッとつぶった。

くすっ、と笑う翔の声が耳元で聞こえた。

「柚南の反応相変わらずみょうに可愛いから…

突き飛ばしたの許してあげる…。」

そう意地悪そうに言った翔の声がこだました。


だってあの翔が、

あたしにむかって…

《相変わらず可愛いから許してあげる…》!?

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