Memory with you〜陽はまた昇り繰り返して逝く〜
ほんの数分前。


「お父さん、お母さん、僕たち大学を卒業したら結婚したいと思ってます!」


そう言って深々と頭を下げたばかりだからだ。


佳菜は恥ずかしそうにふたりを見る。


『まぁ』と驚くお母さんとは対照に『幸せにしてやってくれよ・・・』とお父さんは頭を下げた。


大学を卒業したら結婚しようと言ったのは去年の秋頃だった。


佳菜は嬉しそうに『うん』とだけ言って頷いた。


僕は今最高に幸せだ。
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