マスク・ドール
「…やっぱり最終目的はマカだったか」

「ええ。彼女の力と存在はとても大きい。わたしのお人形になってもらえれば、とても喜ばしいことだったのだけど。やっぱり試作品ではムリだったわね」

「それはキミ一人の意思? それとも…魔女の一族が望むこと?」

「どうかしら? でも彼女の地位も魅力的だけど、やっぱり力が一番ね。枯れぬことのない力を生み出す存在は稀であり、貴重。…でも今は何かしらの制御を受けているみたいね。全力では戦えないみたいだし」

ふとリリスの表情が曇った。

マカが全力で戦えたのならば、『人形』はすぐにでも破壊できただろう。

しかし戦闘を見ていた時に気付いたのだが、どうも上手く力をコントロールできていないようだった。

「姉さんの力は強力だ。まだ彼女自身でもコントロールできていないんだよ」

「…まあそういうことにしときましょう」

すぐにリリスは笑顔を浮かべる。
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