天使と野獣
「しかしあの時は、
捜査本部にいた課長が警部からの連絡を受けて
すぐさま我々に知らせ…
それにより近くの救急車が急行したのだから、
それほどの時間はかからなかったはずです。
彼らは意識を失って倒れていた五人の高校生と
刺殺されていた若い男、これも同じ高校の生徒でしたが、
その六人しか見ていません。
その場に倒れていた五人の高校生は搬送され、
今手当てを受けています。
彼らの話では、他の場所でやられてあそこに運ばれたと言う事です。
その後の事は、二人の姿を見たまでは覚えている高校生もいましたが… 」
「奥にいた奴らはコンクリートを作っていた。
コンクリートに詰めて海にでも捨てようとしていたのだろう。
あの時は…
俺はあの警部さんと工事中の建物を調べようとしていた。
その時、あの二人が現われて…
地下にいた誰かから連絡を受けて来たようだった。
警部さんを見て驚いたようだった。
間違いは無い。」
京介はあの時の事を思い出していた。
自分は奴らを倒してからその場を離れた。
しかし、タクシーを拾おうと辺りを見回したが、
それらしき怪しい影は無かった。
そうか、可能性としたら、
まだ警察内に仲間がいたのかも知れない。
警察と言っても悪い奴も居るのだ。
京介は頭に浮かんだ推理を木頭たちに話した。
「そんな… 捜査一課にそんな悪人は居ません。」
木頭は、木原たちのせいで自分たちまで信用されない言葉を聞き、
怒りと共に屈辱を感じていた。
しかし、それまで一言も話さなかった佐々木刑事、
何か思いついたような顔をして携帯を取り出し、
本部にいる捜査課長の携帯にかけた。