よ つ の は
「おー兄ちゃん、今日は休みやったのに悪かったなぁー!
なんせ大将の奥さんが、急に倒れちまったからよ…
大将も坊っちゃんも 慌てて病院に行っちまって…
でも明日までに納品せないかん仕事が残ってっからよ…急遽、兄ちゃんに来てもろうたんやけど… 何か用事があったんじゃねぇのか?」

「ぁ… いえ、大丈夫です。 大した用事じゃないですから… 」

「そうか、だったら今日は宜しく頼むわっ!
まぁ夜までには終わる量やし、ボチボチやろうや…なっ!」

「ぁ… はぃ… 」




―キュィーンガシャン!
 キュィーンガシャン…

― はぁ…、サクラに何て話そう…
でも、もうここでハッキリさせないと…
これ以上、俺がサクラに関わってちゃいけないんだ…
俺がサクラの彼氏でいる限り、サクラは幸せには なれない…
本当にサクラの事が大切で、本当にサクラの幸せを願うなら…

俺は、サクラと別れるべきなんだ…




―… ガタンッ


「―!!
 おいっ! 兄ちゃん危ねぇっ!!」

―…えっ?!
ぁあ……っ―

ガラガッシャーンッ!!



―… カラン…

「ぅ… ぅう…―」


「兄ちゃんっ!!
おいっ、しっかりしろっ!」

…―




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