よ つ の は
「ぅん… 」
なんだろう… すごく嫌な予感がする…
なんとも言えない 胸騒ぎが…


― pipipi pi…
トゥルルル… トゥルルル…

「あっ、もしもし?
俺だけど… どうかした?」

『うん… ごめんね急に。
実は、ミヤビとサクラちゃんに、話しておかなきゃいけない事があって…』

「何だよ、そんなかしこまって…」

『うん… あのね、実は うちの彼女が妊娠してさ…』

「えっ、マジで?! お前まだ17じゃん、どうすんだよ?!」

『うん、彼女や お互いの両親とも さっき話し合ってさ、春には僕も誕生日がきたら18になるし、そしたら結婚しようか…って』

「そっかぁー! 良かったじゃん! お前、彼女のこと大事にしてたもんなぁー。
これで、やっとお前にも 本当の家族が出来るってわけかぁー!」

『へへっ… ありがとう。
それでね、このまま結婚しても 僕には彼女と子供を養っていくことが出来ないから…
学校、辞めようと思うんだ…』

「えっ…、だってあと一年で卒業だろ?
だったらそれまでは、お互いの両親に面倒見てもらってさ… 卒業してから働いたって、遅くないだろ?!」

< 187 / 215 >

この作品をシェア

pagetop