蜜に恋して
「おい…ってことは…陸と間宮がらぶにゃん決定〜!!!」
わーわーと盛り上がり始めた場に目眩がする。
「と、とにかく私は帰らなきゃだから…」
「まあまあ一旦座りなよ〜♪」
上げた腰を半強制的に下ろさせられて、
「おちついて、ね?」と差し出された水を一気に飲み干した。
「おい、陸チャンスじゃん。」
中学のときから仲の良い友達コウタを陸はギロッと睨み付けた。
「うっ…そんな怖い顔すんなってー。"王様の命令は絶対"なんだから、あやかってみんのもいんじゃね?」
楽しそうに笑うコイツを一発殴ってやりたいがそれはまた今度3倍返しにしてやろう。
それにしても困ったことになったな。
一年ときの集まりに顔を出してみたのは良いものの、予想だにしなかった状況に正直参っている。
(つか今日の蜜なんか露出高くね?なんかムカつく。)
そうこう考えている内に「らぶにゃんコール」が始まった。
本当に困ったな…。
とりあえず、形だけ何とかして終わらせとくか、と立ち上がった時だった。
「らぶにゃんコール」も止み、空気が凍る、というよりは無になった。
「リク、やだ。」
腰を上げた俺の手を握る、女の声が小さくも、確かに響いた。
周りの皆も驚いた表情で視線を注いでいる。
「リク」
ね?と、不機嫌な顔で俺をみつめるのは荒井 美沙。
俺のカノジョだった。