Love Slave
突然のことだったが、ごっくんと音を立てて飲み込んでしまった。


「美味しい?」


「・・・・美味しいです」


「よかった♪ここの料理長の腕はピカイチだよ。せっかくだから、食べよ」


にかーと得意気に笑った。悪意は全く見えないから恨めない。それが副会長の人柄なんだろうけど。


(遅刻厳禁の会長が・・・・後でどんな制裁を加えられるか・・・・)


そう思いつつも、チーズフォンデュを食べている私って一体・・・・。


「そういえば副会長、メガネしてないですけど、コンタクトにしたんですか?」


「ううん、実はね、このメガネは伊達なの」


「それじゃあ、オシャレでしてるんですか」


「オシャレっていうか、掛けることで知性があるように見えるでしょ」


掛ける前と掛けた後では印象は違う。知性があるというか、元々副会長には知性があるじゃないか。
・・・ここに来て、案外不真面目なんじゃないかって思ったけど。


「チーズフォンデュってスイスの料理なんだよ。ちなみに、バーニーズもね」


「へぇ、そうなんですか」


ちなみにヴィルは生徒会棟にある一室で遊んでいる。副会長は「犬小屋」と称してるけど、どう考えてもVIPルームだった。犬の分際で、人間よりもいい暮らしをしている。


ぼとんっ・・・・


ちょっと大きめのパンを絡めて取り出そうとしたら、鍋の中に落ちてしまった。


「罰ゲーム!!」


ハイテンションで宣言したので「へ?」と思った。


「何ですか、罰ゲームって・・・・」


「発祥国スイスではね、チーズフォンデュを鍋の中に落としてしまうと罰ゲームを課せられることが多いんだ」


また豆知識、というか薀蓄?それ以前に、スイスって何処だろうと地理音痴は理解できていなかった。


「その、罰ゲームって・・・・」


「隣に座ってる人にキスすること!」
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