Love Slave
このまま待ってたってしょうがない。久しぶりに一人で登校する。


「きつい・・・・」


いつもは車で通っているせいか、身体が慣れない。緩やかな坂道も苦しい。


プップー


後ろでクラクションが鳴っている。私は気にせず、そのまま歩き続ける。


プップー プップー


(うるさいなぁ、もう・・・・・)


どんどんやかましく聞こえてくる。何でそんなに鳴らしてるんだ?
ちょっと半ギレ気味になっていると、クラクションを鳴り続けている車が私の横にぴったりとつく。


見覚えのある、白いポルシェ。


「これって・・・・」


足を止め、ガードレールのない横断歩道に出る。
ウイーン、と窓が自動で下がる。


「ひどいな、こんなにアプローチしているのに」


「副会長!おはようございます」


呆れながら顔を出してきた。そして、指を差しながら「乗って」っと言ってドアを開けた。


「この足のほうが早く着くでしょ?」


昨日の件もあって、ちょっと後ろめたい気もするけど遠慮は出来ない。とりあえず乗り込む。


「大和は?一緒じゃないなんて珍しい」


「それが連絡が取れないんですよ」


「へぇ、そう・・・・」


副会長は車窓に肘を掛ける。彼の瞳には通り過ぎていく景色のほかにも、何かを見つめているような気がした。


花嫁候補と発言されるわ、会長から変なこと言われて今日は何故か連絡とれないわでかなり振り回されっぱなし。


いろいろ聞かれるかと思ったけど、二人ともずっと沈黙していた。
でも、ちょっと助かった気もする。どう応えるか迷ってしまうから。


長い沈黙の中、白いポルシェは天帝学園高等部の門をくぐる。
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