Love Slave
「ひどいです、会長!あんなこと言うなんて・・・・・」


「うちの生徒会に、あんな奴はいらん」


頭に血が上ってきた。ドSな上にここまで薄情とは・・・・。


「・・・・・・っ」


「待て、何処へ行くつもりだ」


答えは始めから決まってる。


「椚先輩を連れ戻してきます」


「あんな奴なぞ放っておけ。アイツの代わりなんていくらでもいる」


「会計は椚先輩以外の人は認めません!」


私は会長の反対を押し切って外に飛び出した。


「わお、何どうしたの?今、撫子ちゃんが弾丸のように飛んで行ったけど・・・・」


会長は窓の外を見る。空は夕闇に染まっていた。


「・・・・まずいな」


「え?」


「狼に食われるかもしれないな」



まだそう遠くに入っていないはずだ。息切れをしながら懸命に叫ぶ。


「椚先輩、どこですか!!」


私の声は響くが、先輩の姿は見えない。ときどき、カラスが不気味な音を立てて飛び立つ。もうどれくらい経っただろう。
私は方向を見失っていた。戻りたくても戻れられない。


「迷子になっちゃった・・・・・」


先輩を探すどころではなくなってしまった。右往左往とうろつく。


ズッ


「え・・・・・・」


身体ががくんっと下に下がる。


「き、きゃああああああ」


ガラガラガラ!!
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