Love Slave
会長は私の肩をポンと叩く。
そして、そっと耳元で囁く。


「お前はもう、用済みだ。よかったな」


用済み・・・・。


それは、奴隷解放ってこと。


「じゃあな」


軽い挨拶をして、会長は出て行った。


放心状態になる。何が起きたのかが分からない。
突然すぎて、頭の整理がつかない。


「撫子ちゃんは、いつも通り庶務として働いてね。僕のサポートに回ってさ」


「・・・足手まといになるなよ」


「これからも一緒に頑張りましょう!」


私以外が一致団結しているような気がする。
取り残されている。


「ほら、教室に戻らないと。授業、始まっちゃうよ?」


生徒会室には私だけになってしまった。


「何で・・・・・?」


やっと、あのドS会長の呪縛から解放されたのに。すっごく違和感がある。


「胸が、モヤモヤする」


心と身体が一致しない。何だか気持ち悪い。


「こんなのって、こんなのって・・・・」



何か・・・・変。
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