~天に背いて~<~天に送る風~第二部>
「クリスチーネ、と言ったな」 


『うん』


「いつからいる? その竜神は七日以内の昼以降にやってきはしなかったか」


『あのさあ、ここには夜しか無いわけよ。「どうして」昼間だって思うわけ?』


「違う、肝心なのは彼がここに来てもうすぐ七日を過ぎるのではないかということだ」


 クリスチーネははっとして二人を見た。


『助けに、きてくれたのか? 装甲がただれて肉に張り付いてそれはひどいお姿でな。きっと人間にやられたと思っていたんだ』


「知っている。彼にとどめを刺したのは私たちなのだ。もっとも、彼を救いたいという気持ちは本当だ」
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