エージェント
「……光希ちゃん?どうかした?」
「ううん、疲れただけだよ」
心配する母さんに笑顔を向ける。
母さんは彼らのことは知らないから、名前が出てきたってピンとしない。
「美味しそうな物も買えたし、もう帰ろうか」
「でもそれ、全部持つの?」
母さんはこっちでしか買えないようなお菓子だったり、小物だったりを大量買った。
紙袋は両手に持たないくらいにはなったであろう。
さすがに持ってあげたいところだが、こんなに多くは無理だってくらい、数十年ぶりの東の街を愉しんだみたいだ。
「もうそろそろセーヤ君とかが呼び出されてそうだから、駅まで行けば大丈夫よ」
母さんはそう言ってスマホ画面を見せる。
そこには組長からセーヤをこっちに送ったとのメール。
……楽太郎程までではないけれど、セーヤも相変わらずこき使われてるな。