放課後sugary time
泡沫の中
威千都の濡れた髪や制服がベッドを濡らすことも気にせず、
「威千都っ……」
わたしはただ熱に浮かされたように威千都の名前を呼んでいた。
まるで小さい子どもみたいに必死に威千都の首元に腕を伸ばして、露わになった素肌をギュッと押し付ける。
初めて素肌をさらけ出した羞恥と不安とが綯い交ぜになって涙が込み上げた。
それを隠すようにもっともっと威千都の体に縋る。
「愛衣ちゃん……嫌なら嫌って言って? じゃないと止められないよ?」
わたしの背中をそっとさするように撫でて、威千都がこめかみにキスを落とした。
その優しさが嬉しくて仕方ない。
だから、
「嫌じゃない……ちょっと、怖いだけ」
精一杯笑って素直な気持ちを伝えた。