放課後sugary time
夢の終わり
威千都を受け入れてから一週間が経とうとしていた。
わたしのアパートから高校に通う威千都は、制服を通学路の途中で着替えて行き帰りをしている。
家から出る時はお互いに周りを無意識に警戒してしまう。
玄関で私服で制服と通学カバンを紙袋に隠した威千都の姿を見て、不意に涙が込み上げてきた。
普通のカップルだったらこんなことしなくても良いのに……。
わたしたちは悪いことをしているワケじゃない。
ただ、お互いに好きなだけなのに……。
「愛衣ちゃん……どうしたの?」
「威千都は辛くない?」
「……愛衣ちゃんは辛いの?」
涙を堪えるわたしの頭をポンと撫でながら、威千都は困ったような笑顔で尋ねてくる。