加納欄の唇 シリーズ27
「わかりました」



あたしの突然の、わかりました発言に、大山先輩と、高遠先輩が振り向いた。



「高遠先輩!その提案やらせていただきます!」



あたしの申し出に、高遠先輩は、ニヤリと笑った。


あたしの目が、据わったまま、大山先輩をとらえた。


でも大山先輩は、相変わらずポーカーフェースでいた。



「ま、毎年同じ事してても、面白くねぇだろ?欄も快く引き受けてくれたことだし、明日19時開始だからな」



高遠先輩が話してる最中に、大山先輩は出て行こうとして、最後のほうは、大山先輩の背中に話しかけていた。


あたしも、大山先輩の背中を見送った。



「……来るんでしょうか……?」



自分の無責任な発言に、凹んでいた。



「さぁな」



高遠先輩は、どっちともとれない答えを言った。




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