*―2階上の不良彼氏―*





「おい翔馬ー。携帯ばっかいじってねぇでお前もなんかしゃべれよ。」




拓斗くんが翔馬くんの肩をたたく。





「しゃべることねぇし。」





無表情で言う翔馬くん。



怖い…。




「ごめんな、こいつ冷めてるからさぁ。」



でもいいヤツだから。と拓斗くんは翔馬くんの肩をまた叩く。




いてぇ。と小さな声で言う翔馬くん。










だんだん外も暗くなってきた。




けっこう話もはずんだし奈々と拓斗くんはいい雰囲気になっていた。





「二人とも家どこ?送ってくよ。」




これは奈々チャンスじゃん!




「あっ!私こっから近いから奈々のこと送ってあげて。」




そう言うと奈々は口パクで“ありがと”と言ってきた。




「じゃぁ…翔馬送ってあげろよ。」




「あー…うん。」




今絶対めんどくさいって思ったよね。


いや、まぁ別にいいんだけど。




「じゃぁな。小春ちゃんもバイバイ!」




「バイバイ」





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