僕らと一番星
俺たちは物心ついたときからずっと一緒にいる。


三角関係になってはいるけど、俺は拓馬を恨んだりなんかしてない。


ちょっと大げさに言えば家族みたいな感じだから。


俺たちはそのまま並んで歩き出し、15分ほどで高校に着いた。


「あっ、拓馬も純ちゃんも同じクラスだ。」


嬉しそうに俺らの手を握る優里。


だけど周りからの視線は冷たい。


「なにあれ、イケメン独り占め?」


「うざー…」


そんな冷たい視線は拓馬も感じていたみたいだ。


(また言われてるな。)


(あぁ…。)


入学式から敵作るとか最悪。


まぁ、当の本人は…


「早く教室行こ?」


全然気にしちゃいねぇけど。


俺と拓馬は、中学の時からちょっと目立つ存在だった。


だからその2人といる優里の周りは必然的に敵ばかりになってしまう。
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