ハルオレ☆ -前篇-
そう思っている間にも、どんどん西川さんの顔が近づいてくる。
まさか…。
西川さんのキス=消毒!!!!
ってことでしょうかあああああ(゚ Д゚;)
うわあああああ(゚ Д゚;)ああああああ!!
気づくのが遅すぎだよ!俺!(゚ Д゚;)
「ダダダダダ!!ダメだってぇぇぇえ!!」
俺は気だるい腕を必死で動かし、迫り来る唇を防ぐように彼女の口元を押さえた。
すると、すぐに西川さんが俺の手をグイッとどかす。
「なんでですか!?」
その途端、彼女の納得いかない顔が見える。
「なんでもだよ!そ、それになんで俺が西川さんと、その…キスしなきゃ…」
「…でも腹黒王子とはキスしました。」
「う…。」
「なのに私とはキス出来ないってことなんですか?」
うわ~(; ´_ゝ`)
頼むからそんな痛い質問しないでください。・゚・(ノД`)・゚・。
「い、いや。そのさぁ。彼方とは…っていうかあれは事故で。俺の好意じゃなくて…」
「ひどいです。西川こんなに遠山君の事好きなのに…そんなのひどすぎます。」
「だ、だから~!西川さん!話を聞いてよ!彼方とは…」
俺が必死で事情を説明するが、西川さんは首を横に振る。
「嫌です!だって、いくら話を聞いても腹黒王子とキスしたことは変わらないじゃないですか!!!!」
なんだかあー言えばこー言って聞き耳持たない西川さんに俺はカチンときて、彼女をキッと鋭く睨んだ。