ハルオレ☆ -前篇-
……え?Σ(・∀・|||)
俺は『キスして下さい』という言葉に動揺しすぎて、正直彼女の顔をしっかり見ていなかった。
そして今、初めて彼女の顔を改めて見たのだが。
西川さんは瞳に大粒の涙をためており、今にも泣きそうな表情をしていた。
そんな彼女の顔…。
俺は今まで見たことがなかった。
「西川さん…?」
俺は泣きそうな西川さんにどうしていいかわからなくなった。
さらに動揺しながらも俺が彼女を覗き込もうとすると、彼女が口開く。
「だめですか?…やっぱり西川じゃだめなんですか?」
「え…」
俺目掛けて直球に泣きそうな彼女の顔をぶつけられ、俺はドキッとする。
う……(^ω^;)
そ、そんな。そんなこと言われても…。
そんなこと言われても━━(゚Д゚;)━━!!!
「…。」
俺は高鳴る心臓の鼓動を抑えながら、西川さんを見て押し黙った。
それしかできなかった。
だ、だめだ。俺…とてもじゃないけどこの場を断れない…。
こんな泣きそうな彼女を前に『キスは出来ない。ごめん』なんて…
言えない。言えないよぉぉ!
あああああ(゚ Д゚;)
俺ってマジで能無し…能無しだチキショ━━(゚д゚;)━━!!