もしも翼があるのなら…

『翔、今度の日曜日は空けといてよ。』

1ヶ月後、悠里は映画が見たいらしくて誘ってきた。

悠里とは学校帰りに一緒に帰るくらいでデートらしいことをここ最近していない。

『午前中でいい?昼から敦たちとバスケするから。』

『もうあたしとバスケどっちが大事なの?』

ふくれ面で聞いてくる悠里。

どうして天秤にかけて答えを求めてくるのだろうか。

『バスケ?悠里?う~んどっちとも。』

『もういい!!』

怒って一人で帰ろうとする悠里の腕を掴んだ。



< 14 / 19 >

この作品をシェア

pagetop