アンダンティーノ ―恋する旋律 (短編)
 笑うと表情が子供っぽくなるところ、
口角の上がり具合、それに頭を動かした
時にサラサラ揺れる茶色ががった髪……
何から何まで彼はハルキにそっくりだ。

 幽霊に話しかけられるなんて。

 どんなめんどうなことになるかしれ
ないのに、そんな笑顔を見せられたら
どうしたって答えないわけにいかない。

 不思議と恐怖感はなかった。

 ユマは覚悟を決めて、男と並んで歩き
出した。
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