月夜の散歩
しかしそんなあたしにも少しずつ変化は訪れていた


兄とも少しずつ普通に接する事が出来つつある


きっと彼らのお蔭だろう


それはわかっている…


でもそれを兄に伝えるのは難しい…


言いたいのに言えないもどかしさ


「はぁー…どうしよう」


大きな溜め息を吐き出した


「陽菜何時までそこに居るつもりだ?」


「あっ…うん」


「あのさぁ夕食まだなら外に食べに行かないか?」


何時までも玄関から動かないあたしを見て笑いながら言う
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