月夜の散歩
見間違えるなんてあり得ない人物
スーツ姿の冬夜だった
知らない女の人を抱きかかえるようにして立っていた
冬夜はその人の方を見つめてあたしになんて気が付かなかった
無情にも閉まるエレベーターの扉を見つめたまま
あたしは動けずにいた
エレベーターは上へと上がっていく
「綺麗な人だった…」
見たところあたし達より年は上だがとても綺麗な人
その時はっと気がついた…あの香水はあの人の物だと
スーツ姿の冬夜だった
知らない女の人を抱きかかえるようにして立っていた
冬夜はその人の方を見つめてあたしになんて気が付かなかった
無情にも閉まるエレベーターの扉を見つめたまま
あたしは動けずにいた
エレベーターは上へと上がっていく
「綺麗な人だった…」
見たところあたし達より年は上だがとても綺麗な人
その時はっと気がついた…あの香水はあの人の物だと