月夜の散歩
「忘れろとは言わない…でもなあいつはきっとわかってくれる…踏み出せよあいつと…前を向いて生きろ過去に捕らわれるな」


涙が溢れて兄の顔もぼやけて見えなかった


「俺がお前を愛しているのは変わらないよ?大事な妹だからね…」


あたしの涙を拭いそう言って笑う


くるりとあたしを冬夜の方へ向け「あいつなら大丈夫だ」


そう言ってトンと背中を押した


「またなひーちゃん連絡はしろよ?お兄ちゃん心配だからね♪」


ぱっと振り返ろうとした
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