月夜の散歩
そう夏休みはあたしの勘違い事件であっという間に過ぎて行ったのだ


まぁそのお陰で冬夜との絆は堅いものとなったのだけど…


冬夜の事を思い出していたあたしに涼子が言う


「陽菜も大人になっちゃったみたいだね♪まだまだお子様だと思ってたんだけどなぁ…」


「おっ大人って…やだぁぁ恥ずかしいよ…///」


「良かったね陽菜…大切な人ができて」


「うん……///」


真っ赤になったあたしを涼子は「ふふっ」と笑って見ていた


「陽菜…思い出し笑いは程々にしなさいよ…ニヤニヤしてるわよ」


最後にそう言われ「ウッソー!」と叫んだあたたしの声はどんよりとした曇り空に吸い込まれていった
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