月夜の散歩
あたし達はどうやら二階にいたみたいだった
階段を下りた先に広がっていた光景にあたしは声が出なかった
数え切れない程の男達を従え悠然と立つ冬夜がいた
「流石は雀羅の総長さんよく此処がわかったな…」
「あぁ…陽菜がいるとこはすぐわかるようになってるんでねぇ」
「ふっ…用意周到ってわけか…クスッ…大事にされてんな陽菜…」
あたしの頭をなで優しく笑う千歳にあたしはニコッと笑い返す
「当たり前でしょ?」
「おいっ!陽菜に触んな!!」
冬夜の低い声がビル内に響く